投稿日: Feb 16, 2011 2:38:25 AM
3年生の授業で,吸水性ポリマーがどれくらいの水を取り込むことができるのか,取り込んだ水を取り出すにはどうしたらよいのかを課題として実験してみました。
用いる吸水性ポリマーは,紙おむつから取り出すことに。
紙おむつの内側の表面材をはさみで切り,その中の綿状パルプが見える状態にする。
少し大きめのポリ袋におむつを入れ,袋の口をしっかり閉じ,ぐるぐる回転させたり,ぱんぱんたたいたりして,高分子吸収材を落とす。
袋の底の端に粉末状の高分子吸収材がたまります。
高分子吸収材だけを取り出し容器に入れて観察し,形状や大きさなどを確かめます。
点眼ビンで,水を少しずつ加えていきます。1滴ずつ水を加えていくと,高分子吸収材の1粒1粒の変化のようすをくわしく見ることができます。
水を加えていくと,高分子吸収材はゼリー状になり,水を含んでどんどん体積が増していきます。
高分子吸収材から水を取り出す方法を予想させると,「加熱して蒸留する」との発言。続いて指名しても「加熱する」のみ。
水を加える実験に続いて,水を取り出す実験へ。
水を含んだ高分子吸収材に食塩を加えて混ぜて行うことを告げると,「ナメクジと同じっ」とつぶやく生徒が。
水を含んだ高分子吸収材に食塩を加えて混ぜると,だんだんさらさらとしてきます。
紙おむつにたくさんの水を含ませることでも驚きはあると思いますが,紙おむつから吸水性ポリマーを取り出してみることで,その優れた吸水性にも気づけますし,吸水性ポリマーから水を取り出す実験も容易にできます。
授業のはじめに,紙コップの内側の底に紙おむつの綿状パルプをはり付けたものを用意し,そのことを告げずに“手品”風に,コップに少量の水を入れ,コップを逆さまにしても水がこぼれないことを見せていました。
ある生徒が実験中,高分子吸収材に水を含ませたものが入った容器を突然逆さまにして,容器の中身を机の上にまき散らしてました。
「どうしたの」と尋ねると,「先生がコップを逆さまにしてやっていたから,やってみた」と...
まさかやってみるとは思ってもいませんでした。吸収材をのりで貼り付けていたことを説明すべきでした。